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この資料は、米国アムジェン社が2020年10月5日に発表したニュースリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために、米国における製品情報の抄訳も含め提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容及びその解釈については英語を優先します。詳細はhttp://wwwext.amgen.com/をご参照下さい。

進行非小細胞肺癌を対象としたKRAS G12C阻害薬
SOTORASIBの第Ⅱ相試験結果が肯定的であったことを発表

化学療法及び/又は免疫療法による前治療にもかかわらず
癌が進行した患者に持続的な抗腫瘍活性が認められる

安全性及び忍容性は既報の非小細胞肺癌患者を対象とした
第Ⅰ相試験の結果と同様

カリフォルニア州サウザンドオークス(2020年10月5日)― アムジェン(ナスダック:AMGN)は本日、臨床試験CodeBreaK 100の第Ⅱ相部分の結果が肯定的であったことを発表しました。この試験では、2種類(中央値)の前治療(免疫療法及び/又は化学療法)に効果が認められなかったKRAS G12C変異を有する進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者126例を対象にsotorasib(開発コード:AMG 510)を評価しました。

主要項目であるSotorasibの客観的奏効率は、以前に報告された進行NSCLC患者を対象として960mg/日を投与した第Ⅰ相試験のデータと一貫性を示しました。奏効期間を含むその他の有効性評価項目は良好であり、奏効例の半数以上がデータカットオフ時点で投与継続中であり、奏効が持続していました。安全性及び忍容性は、進行NSCLC患者を対象とした第Ⅰ相試験で報告されたデータと同様でした。

アムジェン社の研究開発担当エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント David M. Reeseは、「KRASを標的とした探索は40年にわたり、その間、患者さんが取りうる選択肢は限られてきました。これらのトップラインデータは、新たな治療選択肢を必要とするKRAS G12C変異を有する非小細胞肺癌患者さんに対する標準治療薬候補として、sotorasibが有望であるという我々の確信をより強くするものです」と述べています。「現在、臨床試験全体で500例を超える患者さんが登録されており、KRAS G12C変異を有する非小細胞肺癌、結腸直腸癌及びその他の固形癌を対象とした単剤療法試験並びに一連の併用療法試験を含む広範な開発プログラムを迅速に進めています。KRAS G12C変異を有するNSCLCの治療におけるsotorasibの今後のあり方を決定するために、米国食品医薬品局(FDA)及び他の規制当局と現在の結果について協議することを楽しみにしています」。

承認申請に使用する可能性のある進行NSCLCの第Ⅱ相臨床試験の詳細な結果は、2021年1月に開催されるIASLC 2020世界肺癌会議で発表される予定です。また、KRAS G12C変異NSCLC患者を対象にsotorasibとドセタキセルを比較する国際共同第Ⅲ相無作為化実薬対照検証試験(CodeBreaK 200)が登録を開始しています。

KRASについて
RAS遺伝子ファミリーは、40年間にわたり研究の対象となってきましたが、このファミリーにはヒトのがんにおいて最も高頻度に変異する癌遺伝子のいくつかが含まれます1, 2。そのファミリーの中でも固形腫瘍において最も多く認められる変異であるKRASタンパク質を標的とすることは、癌研究において最も困難な課題の1つでした1。KRAS G12Cとして知られる特定の変異は、腫瘍増殖の主要なドライバーであり、様々な固形癌で広く認められます。米国では非小細胞肺癌患者の約13%にKRAS G12C変異が認められます3, 4。また、結腸直腸癌では約3~5%及びその他の種々の固形癌では1~2%に認められ、癌患者サブグループ全体で最も広く認められる変異の1つです5, 6, 7, 8, 9。KRASG12Cタンパク表面に特異的な溝が発見されたことにより、アムジェンは最初のKRASG12C阻害剤を開発し臨床試験が進められています。治療選択肢が極めて限られている患者さんを対象に、複数の癌腫 にわたってKRASG12C阻害剤の可能性を探索しています1, 10

CodeBreaKについて
アムジェンの治験薬sotorasibのCodeBreaKは、KRAS G12C変異を有する進行固形癌患者に対する治療と、これらの長年にわたるアンメットニーズに取り組む臨床開発プログラムです。KRAS G12Cを標的として最も進んだ臨床開発プログラムとして、CodeBreaKはその開始以来、13種類の癌腫にわたって500名を超える患者さんを登録しています。

第Ⅰ相及び第Ⅱ相、first-in-human、非盲検多施設共同試験であるCodeBreaK 100試験には、KRAS G12C変異を有する固形癌患者が登録されました。試験に適格な患者は、腫瘍の種類及び病期に応じた全身抗癌療法による前治療を受けている必要があります。第Ⅱ相試験の主要評価項目は、中央判定による客観的奏効率です。本試験には126例が登録され、このうち123例が中央判定によりベースライン時にRECISTによる評価可能病変を有していました。

結腸直腸癌(CRC)患者を対象としたアムジェンの単群第Ⅱ相試験(CodeBreaK 100の一部でもあります)の登録が完了し、2021年には臨床試験の結果が得られる見込みです。KRAS G12C変異を有する進行 NSCLC患者を対象に、sotorasibとドセタキセルを比較する国際共同、第Ⅲ相、無作為化、実薬対照、検証的試験(CodeBreaK 200)の被験者登録を開始しています。またアムジェンは、種々の進行固形癌患者を対象とした第Ⅰb相併用試験(CodeBreaK 101)を実施中です。

アムジェン・オンコロジーについて
アムジェン・オンコロジーは、がん治療の進展が患者さんとそのご家族の生活をより良い方向へと導くことを願い、日々複雑な課題に対する答えを探求しています。私たちの研究は、疾患の本質を解明することを目指しています。それは、単にがんの進行に介入することにとどまりません。患者さんの生活環境まで踏まえて疾患を理解し、患者さんがより主体的に自らの生活を送ることができるようにしたいと考えています。

過去40年間、私たちは、オンコロジー領域において重要な発見を成し遂げること、がんがもたらす負担を軽減する方法を見つけることに注力してきました。この伝統を基盤として、アムジェンは現在、創業以来最大となる創薬パイプラインを有しています。私たちが生み出したイノベーションを必要とする患者さんに一日も早くお届けするべく研究開発に取り組んでいます。

アムジェンの活動を加速させるもの、それはがん患者さんの生活をポジティブに変化させることへのコミットメントと、私たちのあらゆる行動が患者さんに繋がるという確信です。アムジェンの多様なモダリティと遺伝学的に検証された標的を用いたパイプラインの詳細については、AmgenOncology.comをご覧いただくか、www.twitter.com/amgenoncologyをフォローして下さい。

アムジェン社について
アムジェン社は、重篤な疾患に苦しむ患者さんのために、生物学的に革新的な治療を探索・開発・製造・提供する可能性を切り開いていきます。このアプローチは、疾患の複雑性の解明と人体の生物学上の基本を理解するために、先進的なヒト遺伝学などの手法を活用することから始まります。

アムジェン社は、アンメット・メディカル・ニーズが大きい領域に焦点を絞り、生物製剤の製造に関する専門知識を活用して医療効果の向上と人々の生活に画期的な改善をもたらすソリューションを追求しています。1980年に創業したバイオテクノロジーのパイオニアであるアムジェン社は、世界最大の独立バイオテクノロジー企業に成長し、世界中の多くの患者さんに貢献しており、革新的な可能性が期待されるパイプラインを開発しています。
詳細については www.amgen.comをご覧になるか、ツイッターアカウント(www.twitter.com/amgen)をフォローしてください。

将来予想に関する記述(アムジェン社)
本ニュースリリースは、アムジェン社の現在の予想及び信念に基づいた将来予測に関する記述を含んでいます。過去の記述を除くすべての記述を将来予測に関する記述とみなし、それには、Adaptive Biotechnologies社(COVID-19を予防または治療するためにSARS-CoV-2を標的とする完全ヒト中和抗体を発見および開発するための共同に関するステートメント)、BeiGene社などの他の企業との共同研究のアウトカム、利益、相乗効果に関するステートメント、またはOtezla®(apremilast)の獲得について、予測されるOtezlaの販売成長及びnon-GAAP EPS増加の時期などに関するステートメント、さらに、収益の見通し、営業利益率、資本的支出、現金、その他の収益、予想される訴訟、仲裁、政治的、規制的または臨床的結果、または医療の実態、顧客及び処方する医療従事者の動向または実情、治療費償還に関する活動とその結果、当社の事業、アウトカム、進捗へのパンデミック、COVID-19の広範囲にわたる健康問題の影響、COVID-19の治療薬候補としてのOtezlaの研究に関連する影響及びその他の予想と結果を含みます。将来予想に関する記述は、重大なリスク及び不確定要素を含み、以下で議論される記述及び、より詳しくはアムジェン社が提出した証券取引委員会(SEC)報告書に記載の内容を含みます。SEC報告書には、アムジェン社の直近の年次報告書(Form 10-K)、以降の四半期報告書(Form 10-Q)、臨時報告書(Form 8-K)を含みます。他に記載がない限り、アムジェン社は本リリース発表日時点の情報を提供しており、新たな情報、将来の出来事その他の結果として、本文書に含まれる将来予測に関する記述を更新するいかなる義務も負いません。

将来予測に関する記述は一切保証されるものではなく、実際に生じる結果は、アムジェン社が計画しているものと大きく異なる可能性があります。新規の製品候補の創製及び特定、または既存製品の適応追加のための開発は保証されるものではなく、立案から製品への進展については不確実です。したがって、特定の製品候補または既存製品の適応追加のための開発が成功し、製品となる保証はありません。さらに、前臨床試験の結果は、製品候補のヒトにおける安全かつ有効な作用を保証するものではありません。人体の複雑さはコンピューター、細胞培養システムまたは動物モデルによって、完全または時として適切に予測・説明できるものではありません。アムジェン社が臨床試験を完了し、規制上の製造販売承認を得るまでの期間の長さは過去に変化しており、同様に将来も変化するものと考えられます。臨床試験が成功しても、当社が設定した試験の評価項目が承認する上で十分なものであるか、規制当局が疑問視することもあります。アムジェン社は製品候補を、社内で、あるいはライセンス契約、他社との提携、ジョイントベンチャーにより開発します。これらの関係に基づき生まれる製品候補は関係者間の争議の対象となることがあり、当該関係を締結する時点での予想ほど有効または安全ではない場合があります。また、アムジェン社または第三者が、製品販売後に、機器を含む製品の安全性、副作用または製造上の問題を特定する場合があります。

アムジェン社の業績は、新製品・既存製品を当社が国内外で販売する能力、現在及び将来の製品を含む臨床開発に関する進捗、最近上市した製品の売上、バイオ後続品を含む他製品との競合、当社の製品製造上の問題または遅れ、ならびに世界の経済情勢により影響を受ける場合もあります。さらに、アムジェン社製品の販売は、価格決定上の圧力、政治的調査や公開審査、個人保険プラン及びマネジドケアのプロバイダーを含む第三者の支払者に課せられた償還方針の影響を受け、規制、臨床開発及びガイドラインの作成、及び国内外のマネジドケア及び医療コスト抑制策へのトレンドにも影響を受ける可能性があります。さらにアムジェン社の研究、試験、価格設定、販売及び他の業務は、国内外の政府規制当局による幅広い規制の対象となります。アムジェン社の事業内容が、政府の調査、訴訟及び製造物責任に関わるクレームにより影響を受ける場合もあります。さらにアムジェン社の事業内容が、新たな税法の導入または追加的な納税義務の発生により影響を受ける場合もあります。米国政府との間で締結された企業誠実性協定を遵守しない場合、当社は重大な制裁を受ける可能性があります。またアムジェン社が、アムジェン社と米国政府間で交わした企業の法令順守に関する協定におけるコンプライアンス準拠に抵触した場合は重大な制裁措置の対象となり得ます。さらにアムジェン社は、通常、製品と技術の特許を取得していますが、特許取得及び特許申請により生じる製品の保護は、競合他社により侵害、無効化または回避される場合があり、現在及び将来の知的財産訴訟でアムジェン社が敗訴する場合もあります。アムジェン社は商業的な製造活動の大部分をプエルトリコを含む少数の基幹施設で実施しており、製造活動の一部を第三者に頼ってもいます。供給が制限された場合、特定の既存製品の販売及び製品候補の開発が制約される場合があります。COVID-19 をはじめとする疾病または類似の公衆衛生上の脅威の発生、ならびに当該疾病の蔓延を防止するための国民および政府の取り組みは、当社の製造活動における原材料の供給、製品の流通、製品候補の商品化、および臨床試験の実施に重大な悪影響を及ぼす可能性があり、またそのような事象が発生した場合には、当社の製品開発、製品販売、事業および業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。アムジェン社の製品候補の一部の開発及びアムジェン社の商品の一部の商品化及び販売では、第三者との共同作業に頼っています。またアムジェン社は、多くの市販製品及び新製品の発明・発見について他社と競合します。アムジェン社の製品の一部の原材料、医療機器及び部品は、特定の第三者サプライヤーから供給されています。当社の販売業者、顧客および支払者は、当社との取引に伴い、購入に対する大きな影響力を持つことになります。同クラス製品全てに関連する、自社製品の類似製品についての重大な問題の発見は、当製品の売上、業績及び事業収益に実質的な悪影響を及ぼす場合があります。他の企業との共同作業または製品の買収、及び買収した企業の事業統合または製品、技術のサポートに向けたアムジェン社の努力は、成功しない可能性があります。故障、サイバー攻撃、または情報セキュリティ侵害によって、アムジェン社のシステムやデータの機密性、完全性、有効性が損なわれるおそれがあります。アムジェン社の株価は変動し、様々な出来事に影響を受ける場合があります。アムジェン社の事業成績により、アムジェン社の取締役会が配当金を発表する能力、アムジェン社が配当金を支払う能力、またはアムジェン社が通常株を買い戻す能力が影響を受けるか、あるいはこれらが制限されるおそれがあります。アムジェン社は、当社に有利な条件で資本市場及び金融市場にアクセスできないか、またはこれらの市場を全く利用できない可能性があります。

このニュースリリースで論じられている製品候補に関する科学的情報は、暫定的かつ研究中のものです。これらの製品候補は米国食品医薬品局(および日本の規制当局)によって承認されておらず、製品候補の安全性または有効性について結論を導くことはできませんし、導くべきでもありません。またアムジェン社製品の新規の効能・効果に関連する科学的情報は、暫定的かつ研究中のものであり、この製品について米国食品医薬品局が承認した表示内容の一部をなすものではありません。この製品は今回のニュースリリースで論じられている「研究」用としては承認されておらず、これらの使用に関するこの製品の安全性または有効性について結論を導くことはできませんし、導くべきでもありません。

注意事項(アムジェン株式会社)
このニュースリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的とするものではありません。

この件に関するお問い合わせ先
アムジェン株式会社(東京)
コーポレート・アフェアーズ
TEL 03-5293-9694

アムジェン社(カリフォルニア州サウザンドオークス)
Trish Rowland, 805-447-5631(メディア向け)
Megan Fox, 805-447-1423(メディア向け)
Arvind Sood, 805-447-1060(投資家向け)

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REFERENCES

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